財政教育委員会(12月6日)黒田二郎委員長、うめはら紀美子議員
入札改善の試行実施
一般競争入札で落札価格が低下
道路清掃談合事件を受けて、市は昨年7月から工事請負や測量・設計、その他の業務委託の「入札後資格確認型一般競争入札」を試行実施し、改善を試みてきました。その結果、工事請負で6.7ポイント、測量・設計で19.4ポイントなど、落札率が大幅に低下していることがわかりました。また、予定価格を事前に公表する試みについても、「落札率が高止まりする傾向」は見られず、「業者が見積もりの努力を怠ったと見られる例」も認められませんでした。
一般競争入札を本格実施へ
市では、こうした結果を受けて、予定価格5000万円以上の工事請負では、入札後資格確認型一般競争入札を本格実施と、それ以外の5000万円未満の工事や測量・設計などの試行実施、予定価格を公表推進する方針を打ち出しました。また、入札参加資格の設定で地域要件を設定して地元業者の受注機会拡大に配慮するとしています。
電子調達システムの導入は、来年6月からすべての競争入札案件を対象に行う方針です。うめはら議員は中小企業への配慮やトラブル対策などを要望しました。
区分 | 検証事項 | 従来 | 試行 | 結果 |
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工事請負(293件) | 参加者数 | 8.5者 | 10.7者 | 2.2者増加 |
落札率 | 94.1% | 87.4% | 6.7ポイント低下 | |
測量・設計等(26件) | 参加者数 | 6.2者 | 12.2者 | 6.0者増加 |
落札率 | 88.4% | 69.0% | 19.4ポイント低下 | |
その他の業務委託(33件) | 参加者数 | 7.0者 | 8.8者 | 1.8者増加 |
落札率 | 85.1% | 74.7% | 10.4ポイント低下 |
土木交通委員会(12月6日)田中せつ子副委員長・わしの恵子議員
名古屋高速道路の割引制度を変更
土木交通委員会で、名古屋高速道路のETCについて、新たな料金施策の導入による割引制度の変更が説明されました。
ETC=ノンストップ自動料金支払システム(Electronic toll Collection System)とは、料金所に設置したアンテナと、車両に装着した車載器で通信を行い、車を止めることなく料金の支払を行うことができるシステムです。政府は道路関係4公団の民営化で、有料道路の事業費を当初の約20兆円からほぼ半減させる計画とあわせ、ETCの割引制度により通行料金を「平均1割以上引き下げる」といっています。
割引券など廃止、割引はETCだけ
緑政土木局は、「ETCが渋滞緩和と管理経費の削減とともに、高速道路の利便性の向上で一般道路の渋滞緩和になる」と説明。回数券やプリペイドカードを廃止し、新たにETCを活用した端末特定区間割引や日曜日・祝日の10%割引などを導入して、現行40%のETC利用者率を70%に引き上げ、将来は90%をめざしています。
交通量の増加で環境悪化が懸念
わしの議員は、「これでは車を呼び込むことになる」と批判し、「名古屋市が、“なごや交通戦略”で公共交通と自動車の利用割合、現行3対7を、2010年には4対6とする数値目標を掲げていることに矛盾する」と追及しました。
当局は、「今回ETC導入による渋滞緩和などで、環境負荷が少なくなる」と答弁しましたが、わしの議員は、「交通量の増大で環境問題が心配される」と指摘しました。