経済水道委員会(1月17日) さとう典生議員、かとう典子議員
全国や世界の若者でにぎわった
ユースホステルを廃止なんて!
1月17日の経済水道委員会で、市立名古屋ユース・ホステルの廃止問題を審議しました。
名古屋ユース・ホステルは、「主として青少年の健全な旅行と交流を促進するため、低廉な費用で規律正しく宿泊させ、又は交歓させる施設」として、1968年4月に開館し、近年の利用実績は、40%程度にまで減少しましたが、昨年の万博開催時には80%前後の利用率がありにぎわっていました。すでに1月から休館となり、利用できなくなっています。
区分 | 2003年度 | 2004年度 | 2005年度 | ||
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4/1〜3/24 | 3/25〜3/31 | 4/1〜9/25 | 9/26〜12/28 | ||
宿泊者数 | 12,294人 | 12,363人 | 622人 | 13,024人 | 1,830人 |
利用率 | 34.2% | 35.1% | 88.9% | 73.2% | 19.5% |
老朽化対策に2億6千万円必要
当局は、利用者、特に若者のニーズが変化し、他人との相部屋に抵抗を感じる者が多くなるなど「宿泊を通じて交歓する施設」としての役割が低下しているとともに、耐震診断結果が「II−2」となり耐震改修には2700万円、老朽化対策に2億6千万円も必要となるので「廃止したい」と述べました。
低廉な宿泊施設は必要
さとう議員は、韓国やアメリカなど海外青年の利用が多い実態をふまえ、「国際交流都市をめざす名古屋市が、低廉な宿泊施設を廃止することは問題」と指摘しました。また、札幌市が1990年にユース・ホステルを改築した事例を紹介し、「利便性が良く利用者の増加が見込める場所への移転を検討し、『名古屋観光会館』など市中心部の既存施設の利用をはかる」ことを提案して、ユース・ホステルの存続を求めました。
構造 | 鉄筋コンクリート 地上3階地下1階 敷地:6,995 平方メートル 延床:1,345.45平方メートル |
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施設内用 | 宿泊施設:26室 (宿泊定員100人) 集会施設:2室、食堂、浴室、洗面所等 |
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使用料 | 宿泊施設(1人1泊) | 16歳未満:1,500円 16歳以上:2,000円 |
集会施設(1人1回) | 250円 | |
管理運営 | 財団法人 名古屋観光コンベンションビューロー |
市の評価はBなのに外部(行政評価委員会)はD評価
02年度行った市の行政評価は、「青少年の健全な旅行と交流を促進している。より一層のサービスの向上とPRに努める」とし、「B(改善・検討)」評価でした。ところが外部評価では「老朽化が進んでいる。周辺地域は立地条件が良いにもかかわらず、時代の趨勢にあった施設でなくなっているため、利用率・収支率も低くなっている。万博後、将来的には事業の継続・廃止についての抜本的検討をしてください」といって「D」評価とし、廃止を求めてきました。
「大交流時代」を掲げておきながら、一般利用施設をつぶしていく松原市政は矛盾だらけです。