日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2006年3月27日発行

名古屋ボストン美術館問題で市長に申し入れ(3月27日)

名古屋ボストン美術館への財政支援はやめよ
財界自らが責任をもって努力をすべきだ

名古屋ボストン美術館へ財政支援しないことを求める申し入れの様子日本共産党名古屋市議団は、3月27日、松原市長に対し、名古屋ボストン美術館への財政支援をやめるよう、申し入れました。

また、同日、フジチク不正事件について名古屋地裁が有罪判決を下しましたが、日本共産党の見解を紹介します。

名古屋市長 松原武久様

日本共産党名古屋市会議員団

名古屋ボストン美術館へ財政支援しないことを求める申し入れ

名古屋国際芸術文化交流財団や名古屋商工会議所などが名古屋市に対し、名古屋ボストン美術館の経営安定化基金10億円の取り崩しを求めている件について、市は同意するといわれています。

この間、市当局は本会議や委員会の中で、「存続に向け支援したい」「支援は今回が最後」と繰り返されてきました。しかし、同基金について財団と市との「覚書」では、「契約終了時に県市に寄付。取り崩さない。運営での赤字補填にしない」となっており、これを破棄してまで基金を取り崩すことは、市民の理解は得られません。

同美術館の発足からの経過から見ても、財界の事業失敗の穴埋めに、市民の血税を投入することは問題であり、継続して運営するというなら財界が責任を負うべきです。よって次のように申し入れるものです。

1、名古屋ボストン美術館への経営安定化基金の取り崩しに応じず、財政支援を行わないこと。

 

フジチク不正事件に有罪判決

フジチク不正事件の判決に対する見解

日本共産党名古屋市会議員団

一、3月27日、名古屋地方裁判所は、食肉卸フジチクグループの「BSE牛肉買い上げ偽装事件」などの不正事件について、同グループ会長・藤村芳治被告をはじめ、名古屋市が出資する名古屋食肉市場株式会社(名食)元社長・藤村勲被告らにたいし、有罪判決を言い渡しました。

一、裁判の中では、同グループによる国からの不正受給など「食肉」をめぐる利権構造が明るみになりました。また、同グループの「愛食」(愛知食肉卸売市場協同組合)の営業権を「名食」が、莫大な税金で買いとることが検討されていた2000年ごろ、同グループが深刻な経営危機に陥り、架空売上による粉飾が明らかになりました。「愛食」から「名食」への営業権譲渡の価格59億円の算出の根拠がずさんであることがハッキリしました。

そして「名食」は、「愛食」から食肉卸売業務を引き継いだことにより、同グループの事実上の参加に組み込まれ、「名食」を舞台にして不正を働いてきた実態が浮き彫りになりました。起訴された一連の不正事件は、営業権を「名食」に譲渡した2001年6月以降に起きたものばかりです。

一、同グループの不正に対し、市議会の中できっぱりとモノをいってきたのは、わが党だけでした。同グループは民主党に対して政治献金をつづけてきました。わが党が、市の外郭団体である「名食」から民主党の支部へ違法な政治献金が行われていたことを議会(2004年6月定例会)で取りあげようとした前日、同グループが献金したのは「愛食」だったと修正申告するという失態をさらけだしました。

一、「食肉」をめぐる不明朗な税金の使い方についての問題は解決していません。「名食」に対し、「卸売機能強化」という名目で5年間にわたり合計15億円の助成だけでなく、2006年度予算では食肉市場の移転に伴い、2年間の予定で2億5千万円の助成の継続がされようとしています。また、「名古屋食肉公社」への補助金など不明朗な税金投入がつづいています。

わが党は、同グループの不正に対し、疑惑解明と真相究明を求めるとともに、市の外郭団体である「名食」に対する市の指導・監督責任を厳しくただしてきました。今回の判決で幕を引くのではなく疑惑解明の第一歩とし、ひきつづき不明朗な税金の使い方をただしていく決意です。

以上