日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2006年7月7日発行

6月議会 条例案反対討論 田中せつ子議員


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市の軽減措置に問題あり
障害児施設 今まで通りの負担に抑えるべき

田中せつ子議員

日本共産党の田中せつ子議員は、障害者自立支援法にもとづき、10月から障害児施設にも応益負担を導入する条例案について、本会議で反対討論に立ちました。

田中議員は「障害者や家族の声にこたえ、通園施設の利用に市独自の減免制度を設けたことは一定の評価をするが、なお見過ごすわけに行かない問題点がある」として反対する理由を述べました。

短期入所ではすでに負担増による利用抑制

その第一は、短期入所や入所施設の利用料は、国基準のままで、なんの独自減免もなく負担増となることです。田中議員は、「短期入所では4月から応益負担が実施されているが、今まで1泊2日で900円だった人が3,113円と3.45倍にもなり、4月からの利用件数が約7割に落ち込んだ」と実態をしめしました。

独自減免する通園施設でも、なお負担増

反対する理由の第2は、独自減免をする通園施設においても、なお負担増が想定されていることです。田中議員は、「乳幼児である我が子の障害を受け止められず悩む親も少なくない。『保育料との均衡』というが、交通費や補装具など障害児にかかる負担は大きい。減免というなら今までどおりの負担に抑えるべきだ」と主張しました。

さらに「利用料がこれまでの月額から日割り計算になったことで、通えば通うほど負担が増える仕組みとなり、通園を控える恐れがある」として、「この条例案では、親の負担を抑え、子どもの発達を十分に保障することはできない」と述べました。

条例案は、自民・公明・民主などの賛成多数で可決されました。

障害児通園施設の軽減措置(06年10月から)の見込み

●食費実費負担の軽減

国基準(月額一般14,300円、低所得5,100円)を月額670円以下に軽減

●使用料負担の軽減

国基準では、月額一般17,680円、市民税非課税世帯7,500円、生活保護世帯0円が想定されているが、保育料との均衡を考慮して軽減

 

日本共産党が提案 障害者自立支援法改善の意見書を採択

本会議では、5件の意見書が全会一致で採択されました。このなかには、日本共産党が提案した障害者自立支援法の改善を求める意見書も含まれています。また、北朝鮮のミサイル発射に抗議する決議も全会一致で議決されました。

障害者自立支援法に関する意見書

 

障害者自立支援法の施行から3カ月が経過した。政府は、自立支援法の審議の中で、サービス水準は後退させないと繰り返し答弁してきたが、実際には、全国各地の通所施設では国の軽減措置が図られたにもかかわらず、工賃収入を大幅に上回る利用料負担に施設利用を断念する利用者が出てくるなどの問題がある。

 

また、施設・事業所に対する報酬単価が引き下げられた上、支払い方式が月額制から日額制に変更されたことによる施設の収入減も深刻な状況となっており、必要な改善が求められている。

よって、名古屋市会は、国会及び政府に対し、次の事項を実現するよう強く要望する。

  1. 国の責任で、定率負担導入に関する実態調査を速やかに実施すること。
  2. 利用者負担の軽減措置を拡充すること。
  3. 施設・事業所に対する報酬単価を改善すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

北朝鮮の弾道ミサイル発射に抗議する決議

 

今般、複数回にわたって北朝鮮から弾道ミサイルが発射されたが、こうしたミサイルの発射は、平和を希求する名古屋市民の願いを踏みにじる暴挙であり、強く抗議するものである。

 

我が国を含む関係各国の事前の警告にもかかわらず、北朝鮮が発射を強行したことは、ミサイル発射の凍結延長を明記した日朝平壌宣言に反するのみならず、北東アジア地域の安全に重大な脅威を与えるものであり、世界平和を希求する国際社会に対する挑戦ととらえ、断じて容認することはできない。

 

よって、名古屋市会は、我が国の平和並びに市民の生命と財産を守る立場から、北朝鮮の弾道ミサイル発射に厳重に抗議するとともに、今後、二度と行わないよう強く求めるものである。以上、決議する。