11月議会 議案外質問 田口かずと議員
田口かずと議員は名古屋市議会11月本会議で「いじめ問題」「相生山緑地保全」「障害児者施設の老朽化対策」で市長をただしました。
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いじめ問題 競争教育によるストレスが温床
いじめ件数だけで学校を評価するな
いじめによる子どもの自殺が大きな問題となってます。早期発見・早期対応が重要ですが、いじめの件数の多少によって学校や教師を評価する現実が、いじめの実態を隠していると言われます。
田口議員は、名古屋市でも、いじめの発生件数を「行政評価」の目標にしていることをやめるよう求めました。教育長は「(いじめの発生件数は)学校評価の指標とは考えていない」と答えました。
教育基本法改悪がいっそう競争を激化
田口議員は、子どもたちを競争に追い立てる教育制度が子どものストレスを高め、いじめの温床の一つになっていると指摘。教育基本法が改悪されたら、全国一斉学力テストや学校選択制などによって、「競争教育が激しくなり、いじめなど教育の荒廃をいっそうひどくするのではないか」とただしました。市長は「教育基本法改定の有無にかかわらず、いじめ問題への対応は緊急の課題」と答えました。
相生山緑地 「整備方針つくり樹林地保全」(助役)
長期未整備公園緑地の相生山緑地(天白区)は、市内に残された数少ないまとまった樹林地として豊かな自然環境に恵まれ、雨水貯留機能など防災上からもその保全は重要です。ところが、名古屋市は、今まで建物の新築を許可してこなかったのに、昨年、2千平方メートルに及ぶ宅地開発の許可をしました。この背景には、土地所有者からの土地の買い取りの申し出でに、予算上、即時に対応できないという事情があります。
田口議員の質問にたいして、緑政土木局長は、「相生山緑地は、緑の骨格となる公園緑地であり、ヒートアイランド現象の緩和や生物多様性の保全など重要な役割を果たしている」と答弁。一方で、住宅都市局長は、宅地開発について「今後も許可せざるをえない」と答弁しました。
田口議員は、緑の審議会が先頃、樹林地の保全を盛り込んだ長期未整備公園緑地についての答申を出したことを紹介し、「相生山緑地の樹林地が減少しないよう整備方針を早急に策定する必要がある」と重ねて質問。これにたいして塚本助役は、「整備方針を取りまとめる中で、相生山緑地の樹林地の保全に努めたい」と答えました。
写真左 相生山緑地
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障害者施設 「あけぼの学園」「希望荘」の改築を
雨漏りをタライでしのぐ「あけぼの学園」
車いすの入所者に階段だらけの「希望荘」
あけぼの学園(天白区)の
パネルを示す田口議員
昭和30年代に作られた知的障害児施設「あけぼの学園」(天白区植田山)や隣接する昭和40年代建築の知的障害者施設「希望荘」の老朽化が進んでいます。田口議員は実際に現地を調査してきた結果を踏まえて、その早期改築・改修を求めました。
裂けた天井からの雨漏りを、天井にタライを打ち付けホースをつないで排水しているあけぼの学園の作業棟、車いすの入所者が4人もいるのに棟と棟の間には階段がいたるところにある希望荘――田口議員が掲げる写真パネルに、議場の議員もびっくりです。
局長「緊急な修繕はすみやかに対応」
この2つの障害者児施設について田口議員は、「現在の入所者が行き場所を失わないことを大前提にして、改築計画を策定すべきだ」と求めました。
子ども青少年局長と健康福祉局長は答弁で、改築の必要性を認めました。しかし、改築にあたっては、障害者自立支援法との絡みで検討課題も少なくありません。子ども青少年局長は、あけぼの学園について「(雨漏りなど)緊急に対応が必要な修繕などには速やかに対応する」ことを約束しました。
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