日本共産党名古屋市議会議員団Webサイト
2007年2月13日発行

2007年度予算案

更に市民負担増と福祉・教育切り捨て

2月13日、日本共産党市会議員団は下記の声明を発表しました。

2007年度予算案に対する日本共産名古屋市会議員団の声明

一、2007年度予算案の概要が発表されました。

07年度予算は、一般会計9,789億円(対前年度比0%)、特別会計1兆4522億円(同9%増)、公営企業会計5,499億円(同19.0%増)で合計2兆9,811億円(対前年度比7.5%増)となっています。公営企業会計が大幅増となったのは、高速度鉄道事業会計などにおける高金利の市債の繰上償還(8,641億円)によるものです。

歳入面では、市税は3年連続の増収となる5,167億円(対前年度比8.4%)と過去最高を見込んでいます。これは税源移譲と定率減税の廃止にともなう市民への大増税となる個人市民税(対前年度比14.7%)とともに、法人市民税の増収(同17.1%)によるものです。

市民要望については、小学校2年生の30人学級の全校実施と常勤講師の配置をはじめ、保育所の耐震改修、障害者福祉サービスの利用者負担軽減、マンションなどの耐震診断と改修工事助成などが盛り込まれ、市民の運動と日本共産党の提案や議会での論戦が実りました。

一、予算案の大きな特徴は、これまで通りの市民への大増税と負担増と、福祉・教育切り捨てを続行していることです。

低所得者などを対象とした市民税の50%減免が25%減免に切り下げられ、市立高校や幼稚園の授業料やスポーツセンター使用料、市営住宅家賃が値上げされます。

小中学校の標準運営費(1学級当たり)は毎年削減され、ついにピーク時の2001年度比で小学校は55%、中学校は60%になりました。これで「教育の充実」といえるのでしょうか。

この一方で、財界からの要請にこたえ、超高層ビル建設へ多額の補助や外資系企業も含めた企業誘致をつづけ、市民からの盛り上げのない本丸御殿の復元、環境を悪化させる名古屋都市高速道路の延伸、必要性のない大水深岸壁建設を進める名港管理組合の負担金の増額が計上されており、不要不急の大型開発事業にメスを入れ税金の使い方を変えていくことがますます重要となっています

一、07年度予算案は、住民の暮らしと福祉をまもるという自治体本来の仕事を投げ捨てる内容です。日本共産党は、松原市長に対し「住民の福祉の増進」という地方自治の立場に立ちかえることを強く求めるとともに、予算の組み替え提案など、市民のみな さんと力をあわせ、市民本意の予算となるように全力を尽くす決意です。

以上

 

歳入歳出予算規模 (単位:千円、%)
会計名 2007年度
予定額
2006年度
予算額
対前年度比率
一般会計 978,990,000 979,221,000 100.0
特別会計 1,452,261,831 1,332,248,638 109.0
公営企業会計 549,909,011 462,047,351 119.0
  病院関係 31,811,388 28,482,723 111.7
水道関係 86,161,287 83,805,300 102.8
下水道関係 184,573,512 163,787,984 112.7
交通関係 247,362,824 185,971,344 133.0
合計 2,981,160,842 2,773,516,989 107.5

(注) 公営企業会計については、歳出額を記載した。

主な使用料改定
事項 現行単価 → 改定単価
中央看護専門学校 入学検定料 1万円を1万5千円
など
市営住宅 平均1.1%値上げ
高等学校授業料 全日制 年額
  115,200円 → 118,800円
定時制 年額
  31,200円 → 32,400円
幼稚園授業料等 授業料年額
(現行)  73,200円を
(19年度) 85,200円、
(20年度) 98,400円に
地域スポーツセンター等使用料 運動場(9〜11) 400円→550円、
体育館(9〜11) 400円→600円、
会議室(午前)  400円→600円など

2007年度の主な見直し事項

  • 違法駐停車等監視活動補助廃止
  • 中央卸売市場仲卸業者経営強化資金の貸付廃止
  • 高齢者日常生活用具給付事業(限度額の引下げ及び自己負担制度の見直し)
  • 生活保謹世帯への公衆浴場入浴券の支給廃止
  • 白川公園前緊急一時宿泊施設(シェルター)廃止(2007年3月)
  • 中村・瑞穂・熱田青年の家廃止(2007年3月)
  • 私立幼稚園授業料補助(第3子以降授業料特別補助=年1万5千円の廃止など)
  • 生涯学習センター分館の廃止(大高 2007年8月、有松 2007年11月)